Q.住宅ローン控除を調べると住宅の種類が出てきます。
省エネ住宅や長期優良住宅の違いについて教えてください。
A.2025年からの省エネ住宅義務化に向けて、省エネ住宅と長期優良住宅の違いを以下のように定義と目的で比較してみましょう。
省エネ住宅
・定義
エネルギー消費を抑えた住宅で、断熱性の向上や高いエネルギー効率の設備使用、再生可能エネルギーの利用が特
徴です。
・目的
持続可能社会(SDGs)の実現に向けた環境への影響の軽減と居住者のエネルギーコスト削減を主な目的とし、地
球温暖化対策としても重要な役割を担っています。
長期優良住宅
・定義
耐久性や耐震性に優れ、長期間快適に住むことができる住宅で、維持管理がしやすくリフォームにも適した構造を
持っています。
具体的には
1.長期居住を可能にする構造と設備を有すること
2.住環境に配慮された設計
3.一定の居住スペースを確保
4.維持・保全計画が策定されている
5.自然災害対策を行っている
・目的
住宅の長寿命化促進と住宅ストックの質の向上、住宅市場の安定化や住宅資産価値の長期的な保持を目的としてい
ます。
背景と目的の違い
・省エネ住宅
エネルギー効率の最適化に焦点を当て、環境保護と資源の有効活用に貢献することが目的です。
・長期優良住宅
住宅の耐久性と長寿命化に重点を置き、住宅市場の質の向上と持続可能な住宅市場の形成を目指しています。
2025年の省エネ住宅義務化はこれらの目的や背景を踏まえ、環境に優しい住宅市場の構築を目指しています。
省エネ住宅は長期的な経済性と環境利益を提供します。
この制度により、2024年からは新築住宅のローン控除適用物件にも影響が出るため、住宅購入を検討されている方は事前に住宅ローン控除の内容を確認し、物件を選択することをお勧めします。