Q.保有している賃貸マンションを家族信託を利用して息子に受託者と受益者のどちらも設定したいのですが、可能ですか?
A.一部可能です。
家族信託は、財産管理の一つの手段として広く利用されています。
家族信託では子供を受託者として設定し、受益者とすることは可能です。
しかし、その際には信託の管理処分が本来の目的から逸脱し、子供の利益相反になる可能性があるため、注意が必要です。
具体的には、以下の二つの方法が考えられます。
1. 受託者を子供(単独)に設定し、複数の子供を受益者(受託者も一部受益)にする。
2. 1年限定の信託を設定する。
1つ目の方法は、複数の子供に受益権を与え、受託者である子供も一部受益権を得るというものです。
これにより、家族全員が信託から利益を得ることが可能となります。
2つ目の方法は、信託受益権売買を目的とした場合に、1年に限り認められています。
ただし、1年を過ぎると信託は終了されます。
この方法は、信託の対象不動産を売買することが主な目的となります。